9月28日(日)13:30~16:30 ソーラーシェアリングについてCHO技術研究所 代表の長島 彬 講師の講演が狭山市市民会館でありました。 参加者は19名 +長島講師 計20名
長島講師によればソーラー発電の創成期には日本の家屋は屋根が小さかったり、平坦でなかったり、国土のうち未使用の地をソーラー発電に使うには限界があるはないのでないかといった懸念があった。そんな時農作物の生育に、必ずしも太陽光の全てが常に必要とは限らない事を学んだ。植物の成長は光合成作用によるが光よりもむしろ多量の水が必要。ソーラーによる日陰は植物の蒸散を抑制し、光合成に必要な水分を保ち植物の育成を促すことができる。
田や畑にソーラーパネルを設けると地面では作物を取り、地上ではソーラー発電ができ、上下でおひさまの恵みが得られることになる。
しかし農地にソーラー発電という発想を国の役人に理解してもらえるだろうか不安だらけだった。しかし国土を統括する立場の国交省が協力的なこともあり、実験データの蓄積により農地にソーラーパネルを設置することの有効性が認められ農地で発電することができる法律ができた。そして環境保全に前向きな県から徐々に浸透が始まった。ただソーラー発電による収益の方が農業収入より勝る場合も多く、作物への影響が80%以下では許可されないことになった。
メガソーラーが綺麗に隙間なく並べるのに対し、パネルの間に隙間を設けたり、角度を可変にすることで風の通り抜けが良くなったり、積雪時の雪落としがうまくゆくことも分かった。更にこれらの作用を促進させるため縦横比を大きくした細長いパネルを利用した。
こうすることでタテの支柱は風対策としての「抜け」の心配が少なくなったが、「沈み込み」対策として地中に抵抗体を設けて埋め込んだ。
また重量を軽くするため単管パイプに締め付ける方式からパネルを強度メンバーにすることで全体重量が低下した。
またソーラーパネルの量産技術が年々進化しているので、近々原発コストを下回ることも時間の問題であると考えてよいのだろう。いやすでに実質コストではソーラー発電の方が安いかもしれない。